私が起業して数年たったある時、どうしようもない不安と孤独に襲われた。そんなとき、私を救ってくれたのが「お酒」である。
これは単に「お酒を飲んで嫌なことを忘れ、気分をすっきりさせたい」ということではない。ビジネス上でお酒を飲みながら、
たくさんの人たちとの人脈をつくり、飲み会で自分の考え方、動き方、接し方を模索するなかで、多くの支援者に囲まれて、
成功する術を学んだのである。

最近のビジネスマンは飲み会を敬遠する傾向がある、といった指摘を新聞や雑誌、テレビなどでよく見かけるが、私はこう
いった状況に喝を入れたい。

われを忘れるほど飲んではいけないが、ビジネス上でお付き合いのある方たちと、様々な視点を持ちながらお酒を飲むこと
で、コミュニケーション能力が高まり、相手の話を聞く力がつき、洞察力が磨かれ、相手の懐に入る力が身につくのである。
ビジネスに関してだけではなく、友人や知人、親族など、周囲との人間関係を良好に保つ上でも、お酒を飲むことは非常に
重要である。お酒を飲める人も飲めない人も、そう感じる飲み会を、一度は体験しているのではないだろうか。

本書では、ビジネス上のちょっとした飲み会から重要な飲み会まで、明日からでも役に立つビジネステクニックを開陳して
いる。飲み会で自分に興味を持ってもらえる魔法の言葉やしぐさ、飲み会での自己啓発法などを、私の生きた経験に基づい
て紹介している。
難しいこと、できないことは何一つ書いていない。本気で読んでいただければ、明日から飲み会で使える具体的な考え方や
行動を身につけることができる。
〈「はじめに」より〉

多くの人が「なんとなく」参加している会食や飲み会、実はその2時間でビジネスの結果は決まっていた!?「単なる飲み会」を「楽しい飲み会」にし「成果の出る飲み会」に変える方法。