【送料無料】しずおかの文化新書9 しずおかSF 異次元への扉〜SF作品に見る魅惑の静岡県 宮野由梨香（静岡文化財団 星新一 小松左京 藤枝静男 杉山惠一 瀬名秀明 ガンプラ）

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説明

従来の「空想科学小説」という定義を超え、スペキュレーティブ・フィクション（思索的小説）という広義的な意味を持つまでに発展していったＳＦ。 日本では終戦後に持ち込まれた欧米の作品に影響を受け、１９５９年に『ＳＦマガジン』が創刊、星新一、小松左京らがデビューし、日本独自のＳＦ文化が広がっていきました。 本書は、ＳＦが生まれたルーツを辿りながら、 静岡県とゆかりのある作品を多彩なアプローチで紹介します。名作の中に、静岡県風土の魅力を再発見してください。



【目次】

■はじめに ■第一章 なぜ「しずおかＳＦ」を論じるのか？ （一）「しずおか」という土地の深層 （二）ＳＦにおける「Ｓ」とは何か （三）ＳＦの始まり （四）近代科学とＳＦ （五）『竹取物語』における「しずおか」 （六）日本におけるＳＦ （七）仮説の文学 （八）「近代」が振り捨てたもの ■第二章 ＳＦ作品論集 （一）土地の精華としての「ひと」～星新一『羽衣』～ １ 三保の松原 ２ 未来人の「天女」 ３ 未来の世界 ４ 土地の精華としての「ひと」 （二）高度経済成長が生んだ怪獣～『ゴジラ対ヘドラ』～ １ 高度経済成長が生んだ「ヘドラ」 ２ 社会派テーマと娯楽性の融和 ３ 近代文明が生み出す汚穢 ４ 生活の変容 （三）変容する風景～『日本沈没』 『ウルトラマン』～ １ 荒ぶる神としての静岡 ２ 小松左京の原点――実存の風景 ３ 実存主義はアメリカに敗北する４ 日本の風景は一九六〇年代に激変した ５ 時代の美学としての流線型 ６ ヒドラは流線型に逆襲する （四）ＳＦアニメにみる静岡～『究極超人あ～る』『攻殻機動隊』～ １ 『究極超人あ～る』（ＯＶＡ版）と『伊豆の踊子』 ２ 「南国」のイメージと印象派 ３ ＳＦアニメと古い記憶 ４ 草薙剣と稲作農耕 ５ 半導体素子と「内なる自然」支配 ６ データベース化される社会への不安 ７ 静岡の記憶の可能性 （五）ガンプラの地勢学～『無敵超人ザンボット３』『機動戦士ガンダム』～ １ 巨人神話の起源 ２ ガンダム・ワールドという文化体系 ３ 近未来の地勢学 ４ 宇宙をわが手に――縮小宇宙の覇者 ■第三章 ＳＦ作家論集 （一）知られざるＳＦ作家 杉山惠一 １ 知られざる別の顔 ２ 知られざる本たち ３ 知られざる世界 （二）藤枝静男という内宇宙 １ 「一家団欒」の「内宇宙」 ２ 私小説的サイボーグ――「空気頭」 ３ 複数なる「私」――田紳有楽 ４ 「半増坊」とポストヒューマン （二）瀬名秀明論「受け継がれていく科学の物語」 １ 「理科系ＳＦ作家」瀬名秀明 ２ 『八月の博物館』と西奈小学校の風景 ３ 「奇石博物館」と知ることへの愛 ４ 「私小説」から「私たちの小説」へお届けはゆうパケット or クリックポストにて〜原則24時間以内の発送にてご対応いたします。